私のような手術看護師が日常で使う手術器械はほぼ全てドイツ語です。
コッヘル、ペアン、ドベーキー、ケリー、モスキート、アリス、メッツェン、マギール、ゲルピー、リトラクター、アドソン、クーリー、ブルドッグ、ルーツェ、メリーランド、アドラー・・
しかしそもそも手術器械を日常会話の単語では使いません。
医療ドイツ語集
実際に医学・医療で使われるドイツ語はこの程度です。
アナムネ(病歴問診)
ステルベン(死亡)
スピッツ(採血管)
ゾンデ(管)
グル音(腸雑音)
オペ(手術)
ハーベー(ヘモグロビン)
ナート(縫合)
ヘルツ(心臓)
ハルン(尿)
シーネ(副木)
カイザー(帝王切開)
マーゲン(胃)
ラパ・〇〇 (腹腔鏡下〇〇)
クランケ(患者:昭和以前の人がたまに使う)
ラパ〇〇の語源
腹腔鏡下手術はラパ〇〇と呼びます。
ラパとはドイツ語のLaparoskopie(腹腔鏡:ラパロスクーペ)。ラパロとも略されます。
ラパコレ(胆嚢)、
ラパアッペン(虫様突起)、
はドイツ語のまま読みますが、
ラパ腸(ちょう)、ラパ胃(い)、ラパ肝(かん)、ラパ腎(じん)、ラパ膵(すい)、ラパ脾(ひ)
とかは日本語読みしています。
謎です。
バッツ〇〇は英語になる
胸腔鏡下になるとVATS(バッツ)と呼ばれます。
胸腔鏡下手術(video assisted thoracic surgery:ビデオ補助胸腔鏡手術)の略称です。
なぜかドイツ語ではなく英語になります。
医学の宗主国がドイツからアメリカに移った影響でしょうか。
オペは手術という意味か?
手術(operation)もドイツ語。
英語ではsurgical operationで外科手術。
英語では中央銀行の介入時も買いオペとか言う。
しかしドイツ語にはオペ単独で市場介入の意味はない。
Interventionismusでしょうか。逆に何と呼称されているのか気になります。