イギリスの大英図書館でマグナ・カルタを破壊に学ぶ政治的理解

美術品を汚して注目されたい系とは別に、一周回ってこれは人権や自然権の否定。リベラルではなく「紙の憲法(ペーパー)に意味はない」という原始的な保守運動にさえ捉えられる。

80代の環境活動家、マグナ・カルタを標的に 「法を破っている」:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/ASS5B435PS5BUHBI022M.html 

ヨーロッパ初のマグナ・カルタはジョン王が慣習法を無視したために、貴族が国王に対して縛りを入れた憲法。国王も法の下で適法性のチェックされるもの。
法の本質は成分法ではなく慣習法なので、王も法律を破ったら反乱可能。

左翼の環境活動家は、自然法→自然権→人権→動物権→地球環境権(自然も人も動物も環境も税金で保護せよ)という、権利を上のカテゴリへ拡張していくのが歴史的な根底思想。

これに対して保守は、古典的な自然法だけ、あるいは社会で形成された慣習法より更にミクロな人の作成した人定法を重視する。

「イギリスの大英図書館でマグナ・カルタを破壊」という慣習法、ひいては近代憲法と人権の否定とも取れる行動を、環境保護活動家がやるという行為は、一周回って原始的で保守的なメッセージ性があり、イギリスのブラックジョークな皮肉が深読みされる。

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