前回
イタリア旅行6【ローマ編その1】~最高に美味しすぎるパスタとジェラートの出会い~
https://libpsy.com/italy-trip6/5799/

キリスト教カトリックの総本山・ローマ教皇庁(バチカン)なう

イタリア・ローマに来てリバータリアンが知っておくべきこと。それは!!

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ミケランジェロの人類最高傑作サン・ピエトロ大聖堂のピエタ、祭壇壁画「最後の審判」。

もうこれだけでよろしい。

一つは「人間」を知り、一つは「暴露」を知ることになる。

本来の人間とは!国の規制・監視に反対して包み隠さず本当のことを暴露してしまうことである!!

それが人間!それが自由なのだ!その源流がルネサンスにある。


バチカン美術(バチカン宮殿)

ついに世界のキリスト教カトリックの総本山、バチカン市国へ。

この小さな国にあるのは主にサン・ピエトロ大聖堂とバチカン美術館のみである。
三位一体の父と子と精霊の、精霊のトップであるローマ法王(なんて都合よく後付けで適当な設定なんだ)の本拠地。日本でいうと皇居みたいなものである。

バチカン美術館の見どころは隣接するシスティーナ礼拝堂のミケランジェロの天井画『創世記』(1508年-1512年)と祭壇壁画『最後の審判』(1536年-1541年)。

ヴァチカン美術館のガイド付きコースだとこんなのを渡される。あまりに観光客が多すぎるのでガイドの声が聞き取りづらかったりするため。無線イアホンでガイドが音声を飛ばす。

イタリアのガイドにも決まりがあり、現地のイタリア人の雇用のためにイタリア人しか駄目という決まりがある。
ツアーなどで来る場合も、添乗員はあくまで添乗員でありガイドではないという名目。その場で観光地を説明すると罰せられる。
バチカン美術館の場合、堂々とイタリア現地ガイドがガイドする。

北のバチカン美術館(バチカン宮殿)から入り、南のサン・ピエトロ大聖堂へと抜けていくコースが一般的。

ガイドは3時間コースであり、休む暇もなく立ち疲れるので正直いらんかったようにも思う。ただ勉強にはなった。

バチカン美術館の前の庭園

もうなんかいきなり天井がえらいことに。
ルネッサンスとは逆にキリスト教の腐ったイメージが強い。
うわーキリスト教金儲けでくさってんなーという感想が持てれば正解である。

これらが立体的な彫刻ではなく「平面に描かれた絵」というから驚愕である。

写真がない時代、いかに聖書の世界を立体的にリアルに表現するか、いかにして民衆を宗教の力でびびらせて信仰させるかが権力者の狙いだった。

プラトンとアリストテレスの絵画。

昨日、フィレンツェのウフィツィ美術館でみたラファエロさん(黒い帽子)。
当時は著者本人の自画像を描き入れていた。


バチカン美術館を見終わるとそのままシスティーナ礼拝堂へ迎える。

システィーナ礼拝堂

ローマ教皇庁バチカンのキリスト教カトリック総本山・サン・ピエトロ大聖堂内部。バチカン宮殿、美術館、システィーナ礼拝堂、サン・ピエトロ寺院まではまとめて周れる。

ただシスティーナ礼拝堂は厳格に警備されて撮影禁止のため「最後の審判」と「システィーナ天井画」は画像アップはできない。解説だけする。

「最後の審判」は、まるで実在しているのかと思うほど立体的に絵が飛び出して見えた。

ゲームで例えるとSFC後期の2Dの錯覚的な3Dから、いきなりPS4のクオリティになった感じ。
「システィーナ天井画」は、これがのちに東方で「曼荼羅(マンダラ)」となる原形の作品。シルクロードを渡ってマンダラとなり仏教の「浄土」の世界観を形作った。

同じ部屋につながってあるが息を呑むほどの傑作。

特に「最後の審判」は「キリスト教を信じないと地獄に落ちるぞ」という教義を信者に印象として刷り込むためにローマ教皇からミケランジェロに頼んで描かせたもの。

しかしそもそも1494年からのキリスト教会による人文主義者(※)への迫害からフィレンツェに逃れたミケランジェロ。キリスト教を嫌いになっていた。
なので反キリスト教の皮肉を込めてペテロやパウロを悪人的に描いた。
(※)人文主義者=ウマニスタ=ヒューマニズム→神ではなく人間が素晴らしいのだ。キリスト教は神の権威を利用して原罪があるとか嘘を教えるな、という思想。のちのニーチェにもつながる。

最後の審判上部1/3だけはキリスト教を信じてた頃の若いミケランジェロなので色鮮やか。

ここまで描いてフィレンツェに逃れて、また30代から反キリスト教の気持ちで残り下部2/3を描いてる。だから色彩が別人のようにドス黒くなる。

最後の審判は敬虔なキリスト教信徒の中では好かれてはいない。反キリスト教に至るまでの経緯を知る人には好かれている。


人類最高傑作サン・ピエトロ大聖堂のピエタ

一度外に出て、そのまま正面からサン・ピエトロ大聖堂へ。運良く入れる時と入れない時もあるらしい。

正面の広場

振り返るとサン・ピエトロ大聖堂があった。

入ってすぐ右側に・・

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

人類史上最高の作品。カトリック総本山バチカン市国ローマ教皇庁にある「サン・ピエトロ大聖堂のピエタ」。
ダビデ像に次いで見れて死ぬほど嬉しかった。

サン・ピエトロ大聖堂(聖・ペテロ大聖堂)の入ってすぐ右にある。

ピエタとは「哀れみ」を表現した作品群。ミケランジェロには4大ピエタがある。

ロンダニーニのピエタ(ミラノ、スフォルツェスコ城)
フィレンツェのピエタ(フィレンツェ、ドゥオモ付属博物館)
パレストリーナのピエタ(=未完のピエタ。フィレンツェ、アカデミア美術館)
そしてこの人類最高傑作サン・ピエトロのピエタ(ローマ、サン・ピエトロ寺院)

ミケランジェロは「家族」にこだわった。

「キリスト教会はイエスを神聖化するな。彼は人間で家族がいたんだ。処女懐胎とか神が創造したとか嘘を言うな。」という思いで、徹底的に「家族の慈悲」を表現しようとした。

ミケランジェロ以外の作者もピエタを残しているがイエス、父ヨゼフ、母マリアの家族以外の、ペテロやパウロみたいな怪しげな自称聖人おっさんを書いてしまっているので分かってない。

そう考えるとサン・ピエトロのピエタはスマートに完結している。

改めて大聖堂内を観光する。

サン・ピエトロ大聖堂の中央。

すげぇ・・。ローマ教皇庁バチカンのキリスト教カトリック総本山サン・ピエトロ大聖堂にて。これは確かにスゴいわと感動。

出たらちょうど傭兵の交代時間だった。

正午12:00に鐘の音とともに勤務交替の時間。機械的な動きをしています。
スイス傭兵は16世紀頃から同じ格好と同じ動き。当時スイスの兵士は強いと評判でローマ教皇に採用されてからの伝統。

サン・ピエトロ大聖堂の外観。

旅の終着点フォロ・ロマーノ

一度バチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂へ行き、またローマ市内を徒歩で走って、コロッセオとフォロ・ロマーノまで戻ってきた。
自分で言うのも何だが狂気の沙汰である。

片道5kmで1時間4分。実際は1時間30分くらい走ったと思う。往復10km。もはや汗だくで足の感覚がない。
ローマのスニーカーで走りやすい石畳の足場に助けられた感はある。

コロッセオみたときにスルーしたが、あとでどうしてもフォロ・ロマーノを見ておきたかった。

バチカン市国サン・ピエトロ大聖堂で一日潰れるかと思ったが意外に時間が空いたので。これも縁である。

動画

イタリアの古代ローマ帝国の遺跡フォロ・ロマーノは有料の公園。チケットを買って入る。

それでも長蛇の列ができているが回転率は良いので20分も待たなかったと思う。

有料公園なのは重要な遺産なこともあるが、掘ったら金塊とか出てくる可能性があるからだと思われる。

黄金の里程標(wikiより)
https://t.co/iIOJmWA0U5

これが示しているようにフォロ・ロマーノは元は黄金だったのだ。

長年、金の専門投資家である私にとっても親しみを感じる場所である。

ジブリの宮崎駿監督作品のルパン三世カリオストロの城でも、古代のローマ遺跡が最後のお宝として出てくる。
湖の中から出てくる古代ローマ遺跡。その遺跡の上部がわずかに黄色に塗られている。あれが金箔の跡。
敵のカリオストロ伯爵のカリオストロ家は代々、ローマ遺跡の金を担保にお金の銀行業を始め、金がなくなったので遺跡を湖に隠し、しょうがなく偽札作りをしていた設定だ。

これはローマ帝国の黄金都市(白い大理石には金箔が貼り付けられていた)の歴史を物語っている。

安土桃山文化のような豪華バブル時代の投影。
今でさえ白いイメージの強いローマの建築物は元々黄金だったことをよく調べてある。

日本だと聖闘士星矢の黄金聖衣をイメージする人が多い。ヨーロッパでも人気だ。
乗じてGガンダムとかスペリオルドラゴンとかゴルドランとかガオガイガーとか90年代にも黄金色にしたがる風潮があった。

全景

それにしてもフォロ・ロマーノのなぜか癒される場所である。
感覚的にであるが、日本の神社の神気に触れている感じがある。伊勢神宮外宮と那智の滝で感じたあの霊性だ。

なぜか似たものを感じるので、私の中で「ここが旅の終着点であり、ここへ帰ってきた」という気持ちになった。

遠くにサン・ピエトロ大聖堂がみえる。

いまだにそれぞれの施設が何の役割をしていたのか正確には分かっていないことも多い。
ローマのこの部分の遺跡だけ奇跡的に発掘されているだけで、ローマ市全体の地面の下に同じような遺跡が埋められているとも考えられている。

おそらくまたイタリアに来る機会には美味い店とフォロ・ロマーノは外さないだろう。

帰りの飛行機

イタリアを縦断してみて、アカデミア美術館のダビデ像みれれば良いやくらいの軽い目的だったが、まさかウフィツィ美術館の春とヴァーナス誕生、ミケランジェロ3大ピエタまでコンプリートできると思ってなかったので、予想以上の収穫だった。

アカデミア美術館もウフィツィ美術館もサン・ピエトロ大聖堂も、岐阜駅前の岐州の餃子やチャーハンの待ち時間どころではない。
予約なしでは平均3時間待ちは覚悟する。それをアカデミア美術館だけ1時間待っただけで、他はノータイムでは入れてるのがマジで奇跡に近い。

きっとローマ行く直前に汗だくになって走って登りまくった熊野古道、本宮、那智の滝、神倉神社ゴトビキ岩の、日本古来の修験道の聖地のご加護があったに違いない。ということに暫定的にしておく。

ミケランジェロでさえローマで迫害されて逃げた先のフィレンツェでダビデ像つくって「ウェーイwローマ教皇みてるー?人間のくせに神の権威を利用して規制してカネとりまくるお前ら僧侶どもに、人間の本来の姿のおチソチソ見せつけてやるよーん!」だった。それが反抗であり、自由だった。

(これは日本古来の修験道の神倉神社・那智の滝もやってること同じ。那智の滝はもう女性外陰部そのもの。神倉神社ゴトビキ岩なんて男の大集団に白装束きせて山の頂上にあるデカい玉から速く駆け降りる(だから祀ってるのが速玉大社という)射精そのもの。今でも伝統行事。考案者はよほど工口をこじらせた天才やと思う。これが日本古来の原初的姿。)

ホテルで裸足になって足の裏になんか違和感あるなと思って見たら足の裏の指の皮が全部剥けてた。

靴下で気付かなかったがそんな歩いてたんか…。3月入ってから熊野三山修験道巡りとイタリア縦断と今日の東京観光を連続してやったからな…。

いくらか気付いたことに、欧米でなぜブランドはカバンばかりで、リュックサックのような機能性の高いものが流行らないのかと思っていたが、背中にかけるものは盗まれるからだと分かった。
また腰サイズのキャリーバッグ持ってるとどこでも座って休めるので食べ歩きに最適だと気付く。ただ大きく移動はできないが…。

飛行機内のドリンク所

帰りの機内食(エールフランス)

パン、2種類のコンポート、いちごジャム、バター、フロマージュ、ブラン、デニッシュブレッド、わけぎ入りスクランブルエッグ、ポルトガル風鶏肉ソーセージ、ズッキーニ、玉ねぎ、トマト

きゅうりのタルタル、フロマージュブラン、濃厚なジュの鶏肉、じゃがいものピュレミニ野菜入り、カマンベール、りんご、ブラウニー

個人的にきゅうりのタルタルと、ドリンク頼む時にもらえる味噌汁が美味しかった。

デザート系ははずれなくおいしいエールフランス。

初めて飛行機乗った小学生の頃、ストラトスフォーがキッズステーションでやっててメロキュアの「so far so near」を聞いてた。
刷り込みで飛行機乗るとつい懐かしんで聞いてしまう。

もうメロキュアもお亡くなりになったが、スタジオファンタジアも破産してお亡くなりになった。

海外旅行のときはいつも聞いてしんみりと心を高める。