進撃の巨人OP曲の「進撃の巨人OP 紅蓮の弓矢」ってどこかで聞いたことあると思ったらイントロと間奏がグランファンタズムOPに似てますね。
進撃の巨人OP「紅蓮の弓矢」
https://www.youtube.com/watch?v=mMfbvfgiTmo
※ブラウザfirefoxから見ると動画が表示されないことがあるようです。Internet Explorer(IE)からアクセスするか、こちら(←)で修正出来ます。
グランファンタズム「schwarzweiβ~霧の向こうに繋がる世界~」
https://www.youtube.com/watch?v=zlZb5XB4Y2Q
もちろんこれ以外にもJAMプロジェクトの歌などでも多々聞き覚えがありますが、特に似ている代表的なものを出してみました。
進撃の巨人OPもグランファンタズムOPもドイツ語の合唱コーラスのイントロ・間奏から入るのですが、
古代~中世で「抑圧からの自由のために戦う」というテーマの作品だとよくドイツ語合唱は使われます。
近世・近代だとベートーベン第9第四楽章(歓喜の歌)が有名です。
当時、中世まで支配していた禁欲的で抑圧的なキリスト教カトリックに対して、「合唱」という形での民衆の「歓喜」という欲望の表現ですね。 宗教の聖歌しか許さない、末期では音楽さえも許さなかった中世ヨーロッパにおいて、ベートーヴェンが仕組んだ人間の「合唱」は強烈でした。
もっと古いと日本人が好きなケルト音楽(スコットランド民謡)に通じるものがあります。
ケルトはゲルマン民族(ドイツ)の民族音楽のように言われますが、民族時代の欧州に国境なんてありませんので、古くは今のドイツを中心として、ヨーロッパほぼ全土に広まっていました。
「ケルト音楽」は日本では特に馴染み深くて人気があると思います。なぜなら日本では「蛍の光」や「故郷の空」の原曲でもあるからです。
ケルト「神話」の方も、日本の自然のアニミズムとの融和を説く神話の点であまりにも親和性があります。
元々ケルト音楽は中央アジアからヨーロッパに根付いた経緯があるので、親しみを感じるのかもしれません。 現代版でケルトからアレンジしている「エンヤ」などを聞くと、「あーなるほど」と思うかもしれません。
エンヤ オンリー・イフ / Enya – Only If:
ベートーベンの第9合唱に感銘を受けた「歓喜」の系譜のワーグナーも、 ブルックナーやフーゴ・ヴォルフやグスタフ・マーラーにしてもブラームスにしても、根本のところはアニミズムな民族音楽への先祖返り的な何かだと思います。
リヒャルト・ワーグナー タンホイザー 入場行進曲:
ケルトっぽい音楽にするためには、 ティンホイッスルと、バグパイプと、バイオリンと、ギターで大体ケルトっぽくなります。
どこかRPGゲーム的で陽気きままに冒険にいくぞって感じの民族的な生活感の曲調があります。
歴史的な流れで言うと、ここに宗教の抑圧(禁欲)が加わって、それに対する自由を求める感じになると民衆の「合唱」やベートーヴェン・ワーグナー・ブルックナーみたいな近代ドイツ人になります。古典派自由主義ですね。
続き的なもの↓
進撃の巨人リヴァイ兵長の名前の元ネタ映画!(ジーザス・キャンプから学ぶ福音派)
P.S. 例えば、東方音楽も民俗学を特に意識しています。
神々の恋した幻想郷
砕月
風神録や地霊殿ではケルトアレンジがよく合ってると思います。 実際に多くケルト・アイリッシュアレンジされているような気がします。 風神録では大和神話と諏訪信仰、地霊殿では神話の続きと鬼など山の妖怪など、日本の民族神話を題材にしているので、同じような親和性が生まれるわけですね。