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所得連動返還型無利子奨学金制度(出世払い制度)とは「学生の中、一定の収入が得られるようになるまでは返済を無期限に猶予する」という2012年5月から新設された制度です。

対象者は、「第一種を希望する学生の中、保護者の世帯年収がサラリーマンの場合は300万円以下、自営業者などは200万円以下の家庭」となっています。
つまり、第一種奨学金の中から、より家庭の経済状況の厳しい人です。

所得連動返還型無利子奨学金制度(出世払い制度)
https://www.jasso.go.jp/saiyou/syotokurendo.html

現行で、奨学金返還期限猶予願(↓)を提出することによって、奨学金が猶予できるのは卒業して最長5年までです。
https://www.jasso.go.jp/henkan/yuuyo/#teisuhtujiki

また、それ以降に返すことになったとしても、10年間は返済月額を半額にさせることができます。

減額返還制度
https://www.jasso.go.jp/henkan/gengakuhenkan.html

1種の方は利子がつかないので猶予制度や出世払いなど延長が効果的ですが、2種の方は返すのが遅れるほど利子がつくので減額してでも払ったほうが得策かもしれません。

以下、私の体験談↓

私は親が父も祖父母も要介護の障がい者、母は福祉施設職員で、世帯収入が少ないので、大学で日本学生支援機構の奨学金に申請しましたが、なぜか初年度から一種も二種も弾かれました(公務員の親の子は受けれていたのに、障がい者雇用の親の子はなんでダメなのかな…と思いました)。

大学から成績優秀者で貧困家庭ということを理由に、お金を支給してもらい、通常の半額で大学に通いました。それでも苦しかったので飲み会や遊びやギャンブルや異性など嗜癖なことは一切拒否して参加せずに行いませんでした。

20歳を超えた時は本当にしんどかったです。それまで何も年金のことも知らなかったので無慈悲に国民年金を月1万6千円取られ、半年も経たずに自分の銀行預金は空になりました。

大学卒業まで学生納付特例制度も知らず、親も(今思えば古い考えの人間で)免除申請なんてしようとすれば「そんなことして世間体が悪くなったらどうする!お前は老後を考えとるんか!未納で警察がうちに来たらどうするんや!」と脅され、「あぁそうなんだ」と従順に思ってしまい必死に月々の国民年金2万円をバイトして納めました。

大学後半から第一種奨学金が通って少しは楽になりましたが、卒業してから今現在まで、一人っ子なため自宅で介護するばかりで就職も落ち着きません。

卒業後から、
・年金は、若年者納付猶予制度に切り替えて30歳未満まで、
・奨学金は、奨学金返還期限猶予願(初年度は新卒猶予、2年目以降は経済困難が理由)
で収入が安定するまでは、なんとか猶予しているような現状です。

なるべく奨学金返還期限猶予=5年限度、と年金の若年者納付猶予制度=30歳未満まで(つまりほぼ6年限度)には、この問題を解決したいと思っています。

よく「奨学金を受けるくらいなら大学行くな」とか「奨学金を返せないなら大学行くな」とかいう浅はかな意見も聞きますが、それを言う人は確実に
バブル期かつ今より学費が半額近く安かった時代の40代~50代以上の人で、今の現実を知らないので自分の学生時代の感覚で語る人か、
あるいは、20代~30代だけども、親が金持ちだったので学費というお金に一切困った経験がなく、のうのうと卑下している人です。

今や大学自体に特別に学びたいジャンルや教授がいなければ、そこまでして今の大学へ行く価値はないという点では同意なのですが、少なくても自分が大学へ行ったのにも関わらず「カネないなら行くな」と他人に言う人には首をかしげます。何の思いやりでもなく単純に自分より卑下したいという不純な動機で言っているからです。

私は性格上、(自分で言うのもなんですが)くそ真面目なので、大学も一番前の席で受け、無遅刻無欠席で、小学校から皆勤しています。

だからこそ逆に、大学まで必死になって禁欲してお金を貯めて毎日通った分、2種奨学金あたりを受けながらも平気で欠席したり、怠惰に納めようとしない態度をとる人々に憤りを感じているのも事実です。
こうして卒業しても猶予を続けざるを得ない現状に申しわけなささえ感じます。

なので今は切実に寄付金を募集しています。