【概要】
清潔の目的は、全身及び皮膚の感染予防、全身及び皮膚の観察、新陳代謝の促進、血液循環を良好に。

・清潔援助
4~5歳で一人で上手にできるようになる

【清拭・着替え】

1、目的
清拭の手順を理解させ,清潔保持について習得。プライバシーに配慮した援助方法を理解。

2、準備
洗面器、ピッチャー、ウォッシュクロス、浴用タオル、湯(50~55度)、石鹸、バスタオル、毛布、防水シーツ(着替え用衣類、バケツ、ビニール、実習記録

3、方法
(1)サービス 利用者に全身清拭をすることについて了解を得る。
(2)必要物品を準備し,安全確認,環境整備を行う。
(3)防水シーツを敷く。
ア 位置はベッドの真ん中よりやや上に敷く。
イ 手前半分を敷いて,残りをサービス利用者の体の下へ入れ込む。
ウ 反対側へ回り,シーツを引き出して敷く。
エ (必要であれば背面法による体位変換を行う。)
(4) 衣服を脱ぐ。 
ア 麻痺がある場合→ 「脱健着患の原則」
※ 脱健着患とは衣服を脱ぐときは動かせる方から脱ぎ,着るときは,麻ひや動かしにくい方から服を着ることである。
イ プライバシーの保護をする,肌の露出を避ける。
ウ 身体を保温する。
(5)毛布,タオルを掛ける。
(6)健側を脱ぎ,脱いだ衣類をサービス利用者の体の下に入れ込む。
(7)上肢を拭く(健側→対面法による側臥位→患側の順)
(8)浴用タオルで蒸しタオルを作る。
(9)蒸しタオルで腕全体を包む。
(10)ウォッシュクロスを作り,石けんをつけ泡立てる。
※ウォッシュクロスで腕を末梢から中枢へと洗う。
≪拭くときの留意点≫
①手を拭く
②手首から肘
③肘から肩
④脇
(11)浴用タオルで石けんを拭き取る(2回)
(12)サービス利用者を側臥位に患側の服を脱がせ同様の手順で清拭を行う。
(13)背中を拭く(サービス利用者は側臥位の状態のまま)
ア 着替え用衣類を背たたみにして置く。
イ 清拭の手順は上肢と同様である。
(14) 着替え用衣類を着せ,防水シーツを外す。
ア 患側の腕を通し,襟,脇を合わせる。
イ 健側の服を体の下に入れ込む。
ウ 患側の防水シーツを外し丸め体の下に入れ込む。
エ サービス利用者を仰臥位にする。
オ 防水シーツを引き出しランドリーボックスへ入れ,健側の服を着てもらう。
(15) 布団を掛け,体調確認を行う。

【シーツ交換】

1)必要物品を用意する。
2) 患者に実施の旨を伝える。
3) スクリーンをする。
4) 窓を開け、換気する。
5) 床頭台と椅子をベッドから離す。
6) ベッドの車輪を内側に向け、ストッパーをかける。
7) 枕元からマットレスを片手で持ち上げ、マットレスの下のリネンを全部一緒に引き出す。
8) 足元のリネンをほぐしてベッド柵にかける。
9) 主になる看護者がスプレッドを八つ折にし、椅子にかける。
(1) 枕元のスプレッドの中央線を右手で持ち、そのまま足元へ折り返して二つに折る。
(2) 左手でもう一方の中央線を持ち上げ、さらに二つに折る。
(3) ベッドから離れてさらに二つに折り、椅子の背にかける。
10) 副になる看護者が毛布をスプレッドと同様に八つ折にし、椅子の背にかける。
11) 掛けシーツの上に綿毛布をかける。(主の看護者がかける)
12) 副の看護者が綿毛布の端を両手で保持し、その間に主の看護者は綿毛布の下の掛けシーツを取り出し、横シーツにさばき替え、椅子の背にかけておく。
13) 副の看護者が患者を自分の立っている方(手前側)に側臥位にさせ、肩と腸骨を支持しておく。
14) 主の看護者は古い横シーツとゴムシーツを扇子折(または丸める)にし、患者の体の下に差し入れる。
15) ゴムシーツはベッドブラシをかけ、患者の体の上に静かに置く
16) 敷きシーツを扇子折(または丸める)にし、患者の体の下にいれる。
17) マットレスパッドの上にブラシをかけて患者の背に静かに乗せ、マットレスパッドの裏とマットレスの上と側面にブラシをかける。
18) マットレスパッドを元に戻し、新しいシーツを広げる。
(1) 中央線にあわせて広げ、手前側にたらす。(汚れたシーツの表に清潔なシーツが接しないようにする。)
(2) 反対側になるシーツは扇子折にし、汚れたシーツの下側に入れる。
19) ゴムシーツを広げ、中心線をあわせて主の看護者側のゴムシーツを敷く。
20) 次に横シーツを下(敷き)シーツの中央線に合わせて広げ、手前側をつくり、反対側の分は扇子折にして汚れた横シーツの下に入れる。
21) 患者に背部にシーツの段差があることを説明し、静かに手前側へ側臥位にする。
22) 主の看護者は側臥位を保持するために患者の肩と腸骨を支持する。
23) 副の看護者は横シーツとゴムシーツのごみが散らないように包み込むようにして外し、ランドリーバッグに入れる。
24) 敷きシーツを包み込むように枕元から外し、ランドリーバッグに入れる。
25) 新しい横シーツとゴムシーツを手前側にのばし、静かに患者の上に置く。
26) 新しいシーツを手前側に広げ、静かに患者の上に置く。(主の看護者が患者を支持しながらシーツも保持する)
27) マットレスパッドとマットレスをベッド箒で掃く。
28) 敷きシーツ、ゴムシーツ、横シーツの順に副の看護者がシーツを張り、しわをなくす。
29) 患者をマットレスの中央に仰臥位にし、寝衣を整える。
30) ベッドの両方から2人で敷きシーツをマットレスの下に敷き、ベッドを作る。
31) 枕を外し、新しいカバーに取替え、患者にあてる。
32) 掛けシーツをさばき、襟元を折り返し、中央線に合わせて広げる。
33) 綿毛布を取り除く。
34) 掛けシーツの足元に四角の角を作る。
35) 毛布をかけ、足元に四角の角を作る。
36) スプレッドの襟を掛けシーツと同様に折り返してかけ、足元に三角の角を作る。
37) 襟元を作る。
38) ベッドの車輪、ストッパーを確認する。
39) 患者に寝心地を確認する。
40) 床頭台、椅子、スクリーンを元にもどし、後片付けをする。