クロバネキノコバエ

こんにちは。
キノコバエと戦い続けて6年。キノコバエ界隈で研究第一人者と呼ばれている時田憲一です。

キノコバエ2016年の戦い
https://libpsy.com/sciaridae-war-2/3892/
キノコバエ2015年の戦い
https://libpsy.com/sciaridae-war/3071/
キノコバエ2014年の戦い
https://t.co/mnppOTLk5j
キノコバエ2013年の戦い
https://t.co/nljctvfeCu
キノコバエ2012年の戦い
https://t.co/8ofmzmhuYb

2016年時点で3匹程度という少なさにより、もう撲滅したのではないかと思われました。

ただ2018年度、また増えているようなのです。

キノコバエの生態をおさらいしてみましょう。

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キノコバエの基本情報

正式名称「チビクロバネキノコバエ」。
略称で「キノコバエ」「クロキノコバエ」「クロバネキノコバエ」と呼ばれる。

・大きさは0.5mm~2mm程度(黒ゴマ程度)
・水分を適度に含んだ腐葉土などのある場所(野山、畑、植木鉢等)から発生。
※その発生源が広すぎて特定は不可能。なので地域を限定して田畑や山林に駆除剤を散布しても無意味になる可能性大。
・多くは地面から湧くように這ってやってくる。飛んで入ってくるのは比較的に少ない。(感覚的に地面70%、飛翔30%。)
※コバエポットンなどの設置型の「飛ぶハエ用」の対策はほぼ無意味。
・早朝の7時~10時に大量発生する。(7~8時頃が最も多い)
・成虫の寿命は4時間程度。大量に湧いて、半日のうちに大量に死んで、こぶし大くらいの死骸の山を残す。それを毎日繰り返す。
・食べ物に集(たか)り、顔や身体にも大量にまとわりつくので不快。
・網戸どころか、窓・ドアを施錠しても、壁のわずかな穴や隙間や部屋の繋ぎ目からさえ大量に入ってくる。
・床の畳はもちろんフローリングからも0.5mm以下の目には見えないような通風口を貫通して湧くように入ってくる。
・「生態がまだ未知」であり、「研究者もほとんどいない」ため対策方法が全くない。
・「害虫」ではなく「不快害虫」なので「無害」扱いされ、行政では対策できない。
・網戸どころかフローリングの床の0.5mm以下の通気口さえも貫通して大量発生する極小のハエなので簡単に「防ぎようなんてない」のです。

不快害虫という法の網も通るハエ

奴らは害虫ではなく「不快害虫」。
つまり「害虫」の対象からの法の網をくぐり抜けているのです。


凄まじく早く生きて死ぬ。最速の世代交代。

「キノコバエが輪廻転生しているとしたら凄まじい速さだ」と地元の人が言っていました。

午前中の涼しい時間帯に大量発生し、人間の体にまとわりついて不快にした挙句、
4時間で死んで大量の死骸を残します。
これを毎日繰り返すというすさまじい早さの世代交代をしています。
およそ3ヶ月間繰り返します。

対策

・基本的には窓や換気扇などの痛風口を「閉め切る」という手しかない。

・梅雨明けした早朝の7時~10時の晴れた涼しい時間に大量発生する。その時期・時間を狙って対策すること(6月の中旬頃~9月下旬頃)

・「明るい・白い」ところに集まるので、電気を消し、カーテンを閉めておく。

・換気扇やクーラーからも入ってくるので7時頃~10時頃につけない。

・窓枠・天井・床など発生する場所には「黒っぽい紙やボードあるいはシートと、ガムテープで目張り」する。

・家の周辺に薬剤を巻くと半減する。

・サキュレーターの風で部屋の隅の一ヶ所に誘導させることが可能(発生時間に事前に起動しておく)、そこにハエ取り紙やハエ取り棒設置。

・掃除用のコロコロは欠かせない


4年単位の周期的な大量発生

しかし「年単位の周期的な大量発生」ということは裏付けられました。

一生、毎年続くわけではなく、いつかは終りがあるということです、

マイマイガのように10年単位で大量発生したり、周期ゼミのように素数の年に大量発生したりする法則性があるようです。

・発生期間は7月中旬~9月下旬(およそ3ヶ月)
・発生時間は7時~10時の晴れた涼しい時間
・発生範囲は約1km圏内(田畑や山に近いほど多い)
・寿命は4時間

発生範囲に関して、周辺住民の情報を聞くとだいたい1km圏内に収束していました。

この1km圏内が市町村で無差別爆撃のようにランダムの箇所に発生しています。

この「4時間で死ぬ」という寿命も、もしかしたら「4年で終息する」のかもしれません。

・静岡県熱海市では平成19年に大量発生
・愛知県豊橋市では平成22年、23年に大量発生
・広島県広島市では平成22年、23年に大量発生(被害により給食センターが閉鎖)
・愛知県岡崎市では平成23年に大量発生
・京都府宇治市では平成23年に大量発生
・岐阜県多治見市・可児市・御嵩町・富加町・川辺町・八百津町、愛知県豊田市では平成23年、24年、25年に大量発生
(被害により一部給食センターが閉鎖)

この保健所や役場側から被害の勧告を見るに、3~4年で終息している可能性があると思います。

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