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「奨学金を借りる方が悪い」「奨学金は返して当たり前」と考えもなしに言う人がいます。

いかに社会を知らないかを象徴するほど無知な言葉です。

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私が気になったのは、

それを言う人には「昭和の頃に大学生だったおじさんやおばさんが多い」ということです。

これは一言には

昭和と比較すると「学費が15倍に値上がりしている事実」を知らない無知さ

から来ています。

昭和50年と比べると15倍に値上がりなのです。
つまり昭和の頃大学生だった人は、今の大学生の負担の大きさを知らないということです。

これにより悲劇が生まれています。

簡単に「働けばいい」と言いますが、バイトしても追いつかないほどの金額であり、
仮に奨学金が怖くて進学せずに働く道を選んだとしても、
「なんで大学行かなかったの?」
「アルバイトして大学行く努力もなかったの?やる気ないの?」
「アルバイトしてでも頑張らないからこういうことになるんだ」

という「典型的な定型文」を昭和生まれの無知なおじさんたちは用意しているのです。

逆にこの見下せるセリフを言えるような「落とし穴に落ちて欲しい」ために言ってる節があるので、
その言葉を信じないようにしましょう。

私も確かにもう日本の大学は存在意義がないとは感じています。
全部、民営化して私大になって価格競争して安価になればいいと思います。
そうならなくても、もう10年もすれば、勝手に自然淘汰されてMOOCに食われいくと思います。

ただ真面目に勉強したい低収入・低所得な人にとって、
学費も入学金も検定料も国民年金も凄まじく負担が上がってるのです。

なので
「学費が払えないなんて甘えてるんじゃないの?」
「奨学金を受けるなんて親から働いてないの?」
「親が前科者か何かで収入ないの?」

なんて時代錯誤のことを言う人は、

学費が今より数倍安い学生時代を生きたおじいさんか、
親のおっぱいをちゅーちゅー吸いすぎて金銭感覚が麻痺した甘えた金持ちボンクラしかいない
ということです。

よほど時事情報を知らない、低レベルな無知者です。

かくいう私は家族が難病のために要介護で、一浪しながらアルバイトをして大学へ行きました。
しかし仮にフルタイムでアルバイトして月20万円ほど貯めたとしても1年で240万円。
これでも1年分の学費を貯めることはできません。
入学金や交通費や教材費など学費以外の出費だけでもさらに100万円ほどはかかるためです。

大学に入れば毎日フルタイムでアルバイトは出来ないので、食事や家賃や娯楽費や医療費を全て抑えても1年で消えてしまいます。

小学生でも分かるくらいの簡単な足し算の計算です。
それが昭和生まれのおっさんにはできないのです。

「奨学金は返すのが当たり前」「奨学金を借りる方が悪い」と奨学金の若者を叩いている人は、
「次世代に借金を残さないのは当たり前」
「年金を払って損をしないのは当たり前」
「ゴミを処分するのは当たり前」
と国や企業に言ってほしいものです。

現状の事実を知り、「当たり前」を公正に使う必要があります。