進撃の最新刊読んだら、壁の外の巨人との戦いから、実は裏で手を引いていた壁の内部の官僚との戦いという中世と同じ構図になってて驚いた。

官僚(貴族・僧侶) vs 軍(調査兵団)・商工業者

ただ、中世は全ての上に王様がいたわけではない。

「王は人の上に、法の下に」なので。

王様は、人々の過去の伝統主義の「法(慣習法)」に縛られて身動き取れなかった。

そこを領主(家臣・貴族・僧侶)とヤクザ(山賊や海賊)が結託して王様をいじめた。

王様は商工業者と組んで国の常備軍を強化した。

進撃の巨人の中で「官僚(貴族・僧侶:ウォール教) vs 軍(調査兵団)・商工業者(ユダヤ人)」という構造展開をしているが、
OPまでドイツ語合唱にして「自由」をテーマにしている以上、
今後は「法」のあり方と「予定説」「勤勉(質素倹約)」「機会平等」まで深められたら素晴らしいと感じる。

ワンピースも軍(海軍) vs ヤクザ(海賊)の対立で、上の官僚(世界政府)に立ち向かうというという、進撃の巨人と似通った構造展開になってる。

しかし「王」(海賊王)は通常は軍の味方で、官僚と海賊が対するはずなので、ある意味、進撃の巨人と逆。あるいは続編みたいな感じになっている。

中世は革命派(商工業者・調査兵団)が自由を求めるリベラルだったが、これがアメリカに渡って保守になった。

進撃の巨人=中世のイギリス、ワンピース=近代のアメリカ、と考えるとすごくしっくりくる。

『進撃の巨人』は保守(官僚・僧侶・僧侶と山賊・海賊のヤクザ連合)に対し、
リベラル(商工業者・軍)が革命する『中世のイギリス』、
『ワンピース』は、そのイギリスがアメリカで保守となって海賊がリベラルとして革命する『近代・現代のアメリカ』。

やはり構造的に進撃の巨人の最終話の続編がワンピースになる。