なぜ富士山を嫌う日本人がいるのか?

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世界文化遺産(世界遺産)に登録された富士山。しかし、たまに本気で富士山を嫌う人がいます。

少し前にNHKの生放送で「登山特集」がやっていて、登山マニアとしての趣味を持つ某鑑定家が「富士山は”霊山(れいざん)”だから嫌いだし、登らない。」と発言していました。

多くの視聴者もアナウンサーも「???」という顔をしていました。

私自身も登山が好きでいろんな山によく登るのですが、同じ登山家として「まさか未だにそんなこだわりがある人がいるのか…」と驚きました。

またその方は、かなり年配の方だったので、生きた時代背景ですぐ察しました。

どういうことかというと、普通の山は登るのですが、信仰の対象として神聖化している「霊山」は、「非科学的だから嫌い」「オカルトだから嫌い」ということです。

日本の三大霊山には、富士山・白山・立山があり、御嶽山・恐山・比叡山・高野山も第二義の霊山とされます。これらが許せないのです。

この「非科学的だから嫌い」というのは、単純に食べ物が好き・嫌いというレベルの話ではなく、もっと政治的な信条が根本にあります。

はっきり書くと主にアカい系。つまり60,70年代の科学的社会主義(=マルクス主義)の唯物史観(史的唯物論)の影響を強く受けた人です。

唯物論(Materialism:マテリアリズム)とは、 観念や精神、心などの根底には物質があると考え、それを重視する考え方です。

簡単に言うと「全てこの世は客観的に観察される”物”しかない。心や神やあの世や霊魂なんてあるわけない。」ということです。行動主義など古典的な「科学」の見方の基礎でもあります。

マルクス主義(左翼)の基盤であり、理念や価値観、意味や感受性など精神的、文化現象が経済や科学技術など物質的な側面によって規定されるとする立場です。

もちろん通念としてはマルクス主義者(唯物論)=社会主義者と論理的検討すれば結びつかないこともありますが、そんな矛盾をわざわざ引きずる社会主義者も少数派なので、ほとんどは唯物論者=社会主義者です。(逆を言えば、神の見えざる手を信じる資本主義を言いながら唯物論を言えば矛盾します。)


教育学者の齋藤孝氏も指摘していましたが、日本では60,70年代に日本中がこの思想で真っ赤でした。

学生運動(大学闘争)から革マル派・日本赤軍…どんどん過激化し、総括の名のもと集団リンチで殺したり、よど号ハイジャック事件や、あさま山荘事件などに発展して行きました。

同時期に中国では毛沢東が、このマルクス・レーニン主義者の唯物論で、文化大革命・天安門事件などで、歴史上最多の1億人近くの死者・重軽傷者を出すほど大虐殺しました。

主に「目に見えない世界を信じる人」。
風水・占い・霊能者、果ては少林寺拳法の拳法精神まで「非科学的で危ない」「目に見えないものを信じるのは危ない」と粛清(しゅくせい)して大虐殺しました。

今でも中国共産党は、チベット自治区の仏教徒や、ウイグル自治区のイスラム教徒を同じ理由で殺しています。

20世紀ではアルメニア人大虐殺や、ヒトラーのユダヤ人大虐殺や、ルワンダ共和国大虐殺でさえ100~150万人規模だったと言われますが、それを遥かに越す大虐殺でした。

日本のオウム真理教で12人の方が犠牲となった地下鉄サリン事件がよく危ないと言われ、宗教批判の的にされます。確かに危なくてインパクトがあって印象に残るのですが、
明らかに歴史的な被害や数から見ても、中国政府と同じ科学崇拝(科学という宗教思想)の持ち主の方がヤバいと思います。

これで中国の経済発展が20年以上遅れたと言われています。

ただ当時の日本では「共産主義・社会主義の国はこの世のユートピアだ」と信じて疑わず、中国や北朝鮮やソ連(今のロシア)を崇拝していました。

この冷戦時代は、
ソ連中国かアメリカか、
共産主義か資本主義か、
社会主義と自由主義か、
計画型経済か放置型経済か、
国家は代表から書記長が選ばれるのか大統領制なのか、
・・という「科学」vs「経済」の対立が世界規模でありました。


日本は、共産主義・社会主義・計画型、代表は書記長の「科学」側に付こうとしていました。

理科科学的な唯物論者で、朝日新聞を購読してることがインテリで進歩主義者という風潮が日本全土にありました。

それが、文化大革命・天安門事件などでの大虐殺や、ベルリンの壁のソ連崩壊などが公(おおやけ)になって、初めてその危なさに気づき始めました。

結果は、アメリカの経済・システム工学(反省から学ぶ)の勝利だったのです。

そして、アカい方々は、戦後の日本で神聖化された天皇が崩された時の日本人と同じように依存する対象がなくなって、アノミー(無秩序・無連帯)になりました。

この時に、

1、開き直って今までどおり共産主義・社会主義の唯物論を崇拝する人
2、反動で新興宗教に走る人

の2つに極端に分かれたと言われています。

1の人は何でもかんでも「疑似科学だ」「トンデモだ」「非科学的だ」と口癖のように言いながら、多種多様な仮説を受け入れる本来の科学のように新規性・更新性ある研究は全て潰しにかかるようになりました。
要するに「過去の科学こそ絶対」であり、それ以外は「科学的社会主義に反する」のです。
しかも中国・旧ソ連の科学ではなく、なぜかアメリカの近代科学を「有vs無」という「中国共産党の唯物論的なフィルター」を通して至高とするようになりました。

2の人は、当時で言うとオウム真理教や幸福の科学や創価学会や真如苑等々の新興宗教に走るようになりました
「グローバリズム」と言って「地球市民」「人類みな兄弟」など世界統一的な思想を持ちました。これも中国・旧ソ連発ではなく、アメリカのリベラル(左翼)の国際共産主義の発想です。
このことを振り返って、元オウム真理教(現Aleph)の幹部だった上祐史浩氏は、「初期オウムは理科系の科学教という名の宗教団体だった」と述べています。
元々、学生運動に参加していたようなマルクス主義者は社会主義で唯物論で理科系なので、考えてみれば当然です。
宗教っぽく神様に祈っていたらサリンがプレゼントされたわけでもなく、実際に理科系の医者や化学者のエリート集団だったからこそ「サリン」を研究して作ることができたのです。

余談ですが、少し前テレビで、共産党の志位委員長に司会が「何で志位さんは東大からコテコテの理科系なんですか?」とか聞いていましたが、
共産党=マルクス科学的唯物論で理科系なのは大前提だから、何をいまさら当たり前のことを・・・と思いました。

今の学校・大学でも俗に言う理科系に行けばいくほど、明らかに科学崇拝で唯物論(マテリアリズム)な先生・教授が多くなります。

しかも確実にアメリカと同じリベラル・アーツで神を前提(※)とした近代科学(自然科学・社会科学)ではなく、
中国共産党的な、無神論・唯物論の科学”崇拝”なのです。

もう崩壊したのにやってるので「科学教という宗教だ」つまり「科学崇拝だ」と、私ははっきり書きます。
(※)アイビー・リーグなど世界のトップ校はUniversity:総合大学。語源はuniverse:宇宙、神の宇宙的真理。神学(数学)を基盤に哲学、近代学問(科学)とする。

年配なら自覚してやってる人も多いと思いますが、今は二世代目にも伝染していたりします。

このことに、どれだけの学生が自覚して気付いているかどうか分かりませんが、どうせ無自覚だと思います。

最近は科学離れがどうの言われますが、科学離れじゃなくて、単に社会主義が崩壊して「経済」に移ったからです。

60,70年代を生きて社会主義に求心された大学教授・先生は、当然、理科系で唯物論で、今の学生を社会主義に再覚醒させようとしてますが「もう古いって。」と思います。(たまにガチで影響うけちゃう学生もいますが)

カネばかりの新興宗教に謳歌して騙される人も多い中で、唯物論で科学万能主義という「聖書」を持っていれば「自分はマトモで安心」「依存してない」などと勘違いする人は多く、その気持ちは非常によく分かるのですが、

安易にそこら中で「非科学的だ」「この世は無だから科学こそ全て」「宗教をすべて撲滅せよ」とかドヤ顔で言うと「アカ」という素性がすぐバレるので、あまり気軽に言わない方がいいと思います。

彼らは、大半の場合、学生運動の人たちがそうであったように、科学的云々より「他者卑下」の目的で、中国共産党の唯物論・無神論という科学(理科の教科書)の「聖書」を片手に持って自分を高くみせようとしているだけなので、旧ソ連のように自然淘汰されていきます。

私の知人に、アメリカの国防相で原子力核爆弾の研究でチーフをしている科学者がいます。その人は敬虔なキリスト教プロテスタント信者なのですがバリバリに自然科学系です。
「なぜ核爆弾を研究するの?」と聞いたら、「神の御心にかなうからだ」と答えていました。

これはこれで怖い発想なのですが、最初は意味が分かりませんでした。しかしアメリカのリベラル・アーツで正しい近代科学を知って納得しました。

やはり、
アメリカでコテコテの唯神論な宗教(例えばプロテスタント系)で科学やってる人か、
コテコテの共産党員(当然、無神論・唯物論の理科系)で科学やってる人を、
反面教師として学んだ方が手っ取り早いと思います。
思考の土台や目的ゴールが全然違うからです。

話を富士山に戻しますが、

単に「山」は「あるだけ」なのに登山家の中には、
このように左寄りの政治的信条から「霊山は科学的でないから登らない」という人もいます。

神社とか自然信仰とか、山岳信仰とか、素朴な「自然への畏(おそ)れ」の話でさえ「オカルトだから科学的社会主義に反する」とブチキレなさるので、同じ登山家でも「あっ・・」と察して気をつけなくてはいけません。

しかし今更、古き良き時代と信じる年配者に言っても耳をかさないと思うので、こちらができることは、その左寄りの方にこちらが無自覚に洗脳されないことです。

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記事を書いた人



時田憲一(ときたけんいち)こと時ニール(tokeyneale)です(・ω・)ノ
とある国立大学の教育学部/心理発達科学。心理学者・認定カウンセラー。動機付け理論・自己愛・対人関係が主な研究領域。数理統計データサイエンティスト。
ねこ好き・本好き・禅好き・PC好き。

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