CTG(胎児心拍数陣痛図) とは、胎児心拍数と子宮収縮(陣痛)圧を経時的に記録したもので記録用紙の横線は時間(3㎝/分)、縦軸は上段では胎児心拍数(bpm)、下段では子宮収縮圧(㎜/Hg)を記録する。
CTGは、胎児の心拍数そのものの状態と胎動や母体の子宮収縮に対して胎児の心拍数がどのように変化したかとをあわせてチェックし、総合的に胎児の状態を評価。

◯胎児機能不全はない(reassuring fetal status)と判定されるもの
1: 心拍数基線110~160bpm
2:基線細変動正常
3:一過性頻脈を20分間に2 回以上認める(reactive pattern)
4:一過性徐脈を認めない妊娠33~37週に腟周辺の培養検査を行う。
胎児機能不全(Non-reassuring fetal status)と判定

◯胎児機能不全(Non-reassuring fetal status)と判定されるもの
1:基線細変動消失
2:基線細変動減少を伴う繰り返す遅発一過性徐脈または遅発一過性徐脈,遷延一過性徐脈
※どちらにも当てはまらない場合はBPS、CST 所見、妊娠週数などから総合的に判定。

●胎児心拍数基線(FHR baseline)
胎児心拍数陣痛図で、(一過性頻脈や一過性徐脈という)一過性の変動を除いた部分の平均的な胎児心拍数(FHR: fetal heart rate)を胎児心拍数基線。
①正常脈(normocardia):110~160bpm
②徐脈(bradycardia):<110bpm
③頻脈(tachycardia):>160bpm

●胎児心拍数基線細変動(FHR baseline variability)
胎児心拍数基線の細かくランダムな変動を胎児心拍数基線細変動。
正常な胎児では、妊娠後期に6~25bpm程度の細変動がみられる。
胎児は20~40分ごとに睡眠と覚醒を繰り返しており、睡眠中はCTG上での細変動が減少。

●一過性頻脈(acceleration)
胎動や陣痛にともなって胎児心拍数が急峻に立ち上がって、最頂点が15bpm以上、15秒以上続く持続するものを一過性頻脈。20分のNSTで2回以上一過性頻脈が観察されればreactive NSTといい、胎児はwell-beingであると判断。

●RFS (reassuring fetal status)を示す 胎児心拍数モニターの典型的所見
①基線が正常範囲内(110~160bpm)にある
②基線細変動が正常に出現している
③一過性頻脈がある(=reactive)
④一過性徐脈がない
胎児心拍数モニターで①~④を満たしていれば胎児の状態が良好である)と判断。